• 戸田市の地域課題をハッキングで解決する!?

ハッカソンチラシいよいよ来月(11月)10日(土)と23日・24日の祭日・土曜日に、今年度の「アイデアソン」「ハッカソン」が開催されます。詳しくは、このサイトの案内、申し込みページをご覧ください。

また、Facebookに参加していない方には難しいかもしれませんが、参加の方にはFbグループとして随時、活動が掲載されていますので、ぜひ、そちらもご覧ください。Facebookページはこちらです。

このサイトへの報告が少し遅れ気味ですが、9月、10月と定例会が開催されてきました。その内容に関しては上記のFbページをご参照ください。また、追ってこのサイトにも報告できればと思います。何分、ボランティア活動なので、担当者、書記のメンバーも多忙だと遅れますことをご容赦ください。

ところで、早速、10月のアイデアソンについて、「アイデアソン、ハッカソンの手引き」というご紹介ページに「追記」しようかとも思いましたが、とりあえずこのページに、少し長いのですが、書いておきますので、ご参加の皆様の資料になればと思います。

アイデアソンからハッカソンへ向けて―3人寄れば文殊の知恵

前回2月にアイデアソンが開かれて、半年以上が過ぎました。アイデアソンは「アイデア」と「マラソン」からの造語ですが、実際のやり方となると1日中ずっと長時間に集中的に続けるスタイルが多いのかもしれません。
しかし、市民活動ではマラソンというよりは襷(たすき)をつなぐ「駅伝」のような気がします。アイデアソン自体が何回か行われることで水準が上がったり、メンバーが入れ替わることで新たな問題が抽出されたり、課題解決のアイデアが出たりして、さらに次のアイデアソンやハッカソンに広がる可能性も出てくるのではないでしょうか。

Code for~の活動は「シビックテック」によるものですが、この中身は「シビック=市民」「テクノロジー=技術」というところで、特にアイデアソンは、IT系エンジニアといった技術者だけでなく、従来の固定メンバーの限界を超えた、あるいは日常生活での素朴な疑問などから自由に発想できる多種多様な市民のアイデアをどう形に集約できるかという方法だと思います。
少ない、同質の人間だけでなく、あるいは優秀でも1人で考えるのではなく、いわば「3人寄れば文殊の知恵」のやり方で、異なる市民が話し合い、アイデアを出し合うと決して1人からでは生まれない面白い、いいアイデアが出てくるものです。

この半年、その意味で前回のアイデアをフルマラソンで引き続き考えてきて、ちょうど折り返し地点に来たところなのかも知れません。
前回のアイデアソンでは、「ニーズ型」というところで、市民の皆さんの求める防犯・防災、子育て・医療・介護、まちづくり、電子行政といった分野、テーマに分かれてのワークショップでした。そこから出てきたアイデアは、「100歳まで働けるまちづくり」「空き家を利用して街の活性化」「コミュニティ×合せAIアプリ」「町会SNS」などでした。参加したエンジニアからは「一般参加の方や行政の方はシステム化を意識しないあるべき防災について述べられていたため、今回のアイデアソンの醍醐味が大いに感じられた。」よいう感想もあり、その分、話が大きくなったり拡散して集約するのが大変だった、時間がなかったといった声も聞かれました。

今回は、そこで「シーズ型」とでも名付けられる「戸田市のオープン・データ」に絞った、具体化できるアイデアを中心に、前回のアイデアを受けたハッカソン向けのアイデア出しに集中しようという話になっています。言い換えれば「データ活用」を前提に、よりいいアイデアがないか。それこそ3人寄れば文殊の知恵にならないかというワークショップです。
「データ」は、まず「取得」できるかどうか。次に「集中・集約・蓄積」、「加工・利用可能性」といったプロセスが必要で、それと前回の「ニーズ」から生まれたアイデアとジョイントさせた「要求定義」や「仕様」にまとめて、「ハッカソン」に出せるような形にしなければなりません。

例えば、各地にあるコミュニティ・バス、戸田市では「とこバス」を例にとって考えてみましょう。

まず、各地域で「コミュニティ・バス」がどうして運行されているか。これは、多くの街で郊外型ショッピング・センターなどの開発で、近所の商店がなくなりつつあり、また若いファミリー層が多かった時代は、各家庭は車でショッピングや送迎が可能だった街で、高齢者や運転免許返上した方たちが、行政、病院、買い物への移動手段が不足して不自由になった背景や経営優先の民間バス事業者の路線廃止といった、いわゆる買い物難民、移動困難者が出てきたことに対する、行政からの支援策が大きいかと言われています。つまり、市民からの「ニーズ」で作られました。
では今度はそのコミュニティ・バスの活用、利用効率はどうなっているか、という課題が出てきます。そこで町中のネットワークが上手くいっているのか。停留場の位置や数が適当なのか。市民からの利便性は求められているニーズに合っているのかなどの課題が出てきます。
そこで行政の持つ情報が「オープンデータ」として提供されると、いくつもの「シーズ(種)」から検討できるシステムやアイデアが考えられるわけです。
具体的には、今回、「とこバス」の停留場の位置情報、路線や時間、乗降者数などがわかります。そこでこのデータを活用して、さらに市民の利便性向上に結び付く、アプリ開発が出てくるというわけです。そうすると、それらを活用することでより市民には便利になり、街の活性化につながるのではないか。あるいは、乗りたいところで乗れるオンデマンドバスのような運行方法をも変えられるようなアイデアも出てくることも可能です。

今回のアイデアソンからハッカソンは、こうした流れが出てくれば大成功だと思います。

また、せっかく国の方で、アイデアや事例をいくつか紹介してくれていますので、それらを学習、共有することで地域を越えた横展開のやり方もいいのではないでしょうか。各地のバス・アプリや公園アプリ、ゴミ出しアプリなどを基に、戸田市独自のアイデアを付け加えての提案もいいかと思っています。
これは以前からの持論なのですが、いいアイデアを、いいハッカソンでアプリ開発に結び付かせ、アプリとして完成したとしても、それだけでは実用性は高くありません。
肝心なのは「中身(コンテンツ)」だと思います。オープンデータを活用して、「とこバス」の路線や到着時間がわかるようになっても、バス停の周囲の情報や停留所の写真などがわかれば、もっと便利です。ところによっては名所、名物も紹介する「観光ガイド」や「街案内マップ」との連携にまで発展しませんか。こうした詳細の情報は、完成してから近所の住民や「ぶらり旅」する市民が車中から発信することもできるのがITやSNSの便利さでもあります。
「仏作って魂いれず」のアプリ開発に終わらないためには、どうコンテンツを充実させていくか、コンテンツ取材での各停留所巡りツアーの企画や、現場での意見交換でまたまたアイデアがどんどん出てくるのではないでしょうか。
今回のイベントは、そんな次のアイデアソン・イベントを企画するきっかけになれればと思っています。来年の春は、そうした街へ出てのイベントも面白そうですね。


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