• 戸田市の地域課題をハッキングで解決する!?

イベントでのプログラム学習

7月20日(土)、今年も「戸田市こども大学サイエンスフェスティバル」に参加で、北戸田駅近くの芦原小学校で子どものプログラミング講座を開催してきました。今年も昨年に続き、ビジュアルプログラミング言語「ビスケットViscuit」を使った体験・入門授業で「パソコンと遊ぼう」という企画でした。

初回を開講の挨拶を兼ねて代表の伊藤さんが、2回目以降はわざわざ伊勢崎市から来ていただいた「ビスケットファシリテーター」の池田香里氏のご協力で、スムーズに時間通り3回の授業が終了しました。メンバーの中のビスケット初体験者もいい勉強になりました。

毎回ワイワイとにぎやかで、20名以上の子供たちとその保護者の皆様も交えて楽しい催し物となりましたことを、ご参加のメンバー及び関係の皆様には御礼申し上げます。ありがとうございました。

昨年のメイン講師だった日本薬科大学教授の和田重雄先生が、今年は「でんじろう」よろしく隣の教室で化学実験の担当にいらしていたので、終了後の懇親会でいろいろと意見交換ができました。また、その席でビスケットファシリテータの池田さんからもお話を伺い、様々な教育現場や先生方とのお話などから現在のところの「子供のプログラム学習」の現状が垣間見えた思いで、とても参考になりました。やはり、やりっぱなしでなく、終了後に意見交換することで、今後のプログラム学習推進についての方向性も見えてくると思いますので、こうした貴重な時間を共有できましたことも御礼上げます。

 

今までの言語との違いーメリットデメリット

全国の小学校で、プログラミングが指導される2020年を前に、先行して戸田市では教育委員会主導で、各学校でプログラミング授業がスタートしているはずです。その現場の声など一度フィードバックして意見交換できればいいなと期待していますが、池田さんのお話では、ビスケットファシリテータ養成講座の受講生の多くは、全国の教育委員会や教員といった学校関係者だそうです。

体育にヒップホップやダンスが導入され、英語教育が採用、今度はプログラミングと、現場の先生方の苦労が想像できるところですが、学校での「部活問題」が話題のように、また働き方改革で「教師のブラック」環境が取り上げられてもいるように、この辺は「専門性」のある地域の人材リソースを活用しての新しい仕組みや制度が行政的には必要な時代なのかもしれません。その辺も現在の戸田市の教育委員会、戸ヶ崎教育長は、「教育行政専門のプロ」を別枠で採用しようとの話もあり、私たちとしてもますます協力関係を構築できるのではのでしょうか。今後の戸田市の学校教育の発展に期待したいと思います。

今回、私としては初めて「ビスケット」に触れ、体験してみたことを報告したいと思います。
私たちが「子どものプログラミング」について、当初、地域の理解を得るためにアメリカMITの「スクラッチ」を文科省が日本語で簡易化した「プログラミン」を採用しました。(詳細は別項)
しかし、どちらもビジュアル言語ではありますが、あくまでもプログラミングの王道をいく積立式ロジックという、どちらかというと教室で教えやすい言語学習教材というところだったと感じました。
つまり、メリットとしては「プログラミン」にしろ「スクラッチ」にしろ、難易の差はあれ、到達度や成果物が目に見えることで教育的「評価」がしやすいことが挙げられます。
ところが、そのメリットは、ビジュアル言語で、自律的なアクティブ・ラーニングに向いているとはいいつつ、実は教えやすい「大人の論理」であり、純粋な子供の論理的思考を自由に生み、育てるものかどうかの自信がなくなりました。

 

反対に「ビスケット」はまさに「感覚的」ビジュアル操作で学習。しかもその場で参加している子供たちの協働作業で作品を完成させるなど、面白い教材であるという気がしました。
当然、少し高学年になり、飽きてしまう、もっと論理的な言語に取り組みたくなる発達段階に入る子供たちには、満足できないデメリットにもなると思います。しかし、イベントや入門では「失敗」や「何もできない」体験や経験も大切なのが、恐らく子供たちが学ぶべき「プログラミング的思考」なのかもしれません。

あまり詳しく述べる時間がありませんが、そうした「感覚的」ビジュアル教材には最適だという感想と、全員が自分のパソコンやタブレットで作った作品が、最後にサーバを介して教壇の大きな画面に集約され、全員がひとつの作品として完成するときの感動は貴重な体験となるのではないでしょうか。
「みんなで水族館を作ろう」「大きな水槽に魚たちを泳がそう」といった「共同作品」を制作させるといったストーリーのある授業展開ができる「ビスケット」の楽しさは、短時間でプログラミングの世界に触れさせるいい時間となるでしょう。今回のような45分といった時間制限があるイベントにはビスケットが一番いいと言えると思います。

ぜひ、皆様もアプリからダウンロードして体験して、次回はインストラクター、アシスタントとしてご参加いただければと思いました。(完)


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